ストレスチェック制度に携わるようになり従業員の雰囲気や元気の良さ、顔色などが気になるようになりました。よく話しをする従業員の女性の顔が疲れきっていました。いつもの笑顔が無く、話しかけても元気が無い、会話が続かないという状況が続いたため、気になったので、会社が終わったあとにスタバで話をしてみました。子供がいる女性は育児と仕事のストレスの間に挟まれ、ストレスが溜まっていることがありますので注意しましょう。

育児ストレスと仕事ストレスの間に挟まれた女性従業員

結婚して子供が3人、旦那さんは地元大手企業に勤めているという共働きの女性従業員。いつも元気に挨拶をしてくれて、話しやすい人です。私個人としても、仕事での悩みや状況などを聞くために話をする人なのですが、当初は「元気が無いなぁ、何かあったのかなぁ」と思う程度で、特に気にもしていませんでした。

でも、日に日に疲れていく様子を見て、上司の人に何が原因なのか把握しているか聞いてみたところ、仕事の納期が間近に迫ってきていて、残業も増え、納期に間に合うかどうかの瀬戸際にあるとのこと。納期間際はどうしても残業時間が増えてしまうのは仕方ないことかも知れませんが、ストレスチェックの担当になったこともあり、気になり、個人的に話をしようと仕事が終わるのを待って、一緒に駅前向かい、スタバで話をしましょうと誘ってみました。

子供もまだ小さく、お母さんに幼稚園へのお迎えをお願いしていますが、無理なときは私用外出で幼稚園まで迎えに行って、実家に預けてからまた会社に戻ってきて仕事をして、性格は真面目で責任感のある人です。会社でもリーダーとして責任のある立場にいますので下の人達と上司との板挟みになってかなり疲弊しているようでした。

家に帰れば主婦として育児・家事をしないといけませんし、会社では部下を指導する立場にあり、責任も重い立場にいます。

プロジェクトを成功させるために様々な調整をしていますが、部下のやる気が上がらないことを上司に相談していたようですが、「それを上げるのがお前の仕事だ!しっかりとやれ!」と言われるだけでアドバイスがもらえなく悩みを抱えていました。

家に帰るのも遅くなり、旦那さんからも帰りが遅いとか言われたりして、育児や家事のサポートをお願いしても、理解してもらえずにサポートが無く、疲れが溜まり、悩みを解決することができず、「疲れが取れない」とか「眠れない」ということが続いているとのことでした。

メンタルヘルス不調にあると思った私は、自分の上司に相談して産業医との面談を設定しました。ただ、当社の場合、産業医との契約で衛生委員会が開催される日、衛生委員会が終わってから毎月面談が行なわれていますので、その枠に追加することになりました。

私の上司から、女性従業員の上司に話をしてもらいましたが、その上司はどちらかというと気合で乗り越えるタイプの人で、出来ないなら外すということを言っていたようですが、ストレスチェック制度の話もして不利益になることをしてはいけないことと、サポート依頼を約束してきたとのことでした。

産業医との面談によって、抑うつ状態にあると言われましたが、女性従業員はとくに通院するようなことはありませんでしたし、旦那さんにも言わなかったようです。自分がうつだとしたら、家族にも会社にも迷惑をかけるし、休職するようなことになると収入減になるから、精神科には行けないと。

ストレスチェック制度を受けてもらっても、このような状況が発生することが予想されます。未然予防と早期発見、そして早期治療できるように体制と正しい知識をきちんと持ってもらうことがとても大切なことだと感じました。

彼女は、業務の納期が終わり、ピーク時期が過ぎたからか、症状は改善されたように見受けられます。

ストレスチェック制度の運用で少しでも異変がある人に、適切な対応が出来るようになればと思います。まだまだ、課題があると感じた一件でした。

育児と家事に追われている女性の方で、ちょっとおかしいかも知れないと思われているなら、厚生労働省が提供している【 ストレスセルフチェック 】で、どのくらいのストレスを感じているのか客観的に見てみるといいと思います。

それに、ストレスチェック制度導入に関しては、是非、ストレスチェックを行なって結果内容を確認しましょう。このストレスチェック結果は本人しか見ることができませんので、どんな結果だったのかは会社は知ることはありません。

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